お客様事例:株式会社三菱東京UFJ銀行
システム統合プロジェクト「Day2」のデータ移行にKVHファイバーチャネル専用サービスを採用
三菱東京UFJ銀行は、2008年12月、旧東京三菱銀行と旧UFJ銀行の両基幹システムの統合プロジェクト「Day2」を完遂しました。開発規模が11万人月に上るともいわれる同プロジェクトは、基幹システム統合では世界でも類を見ない最大級の規模となります。KVHは、約70km離れた多摩、千葉センター間のデータ移行に、低遅延かつ広帯域の「KVHファイバーチャネル専用サービス」を提供し、同プロジェクトをサポートしました。
![]() 常務取締役 コーポレートサービス長 根本 武彦氏 現場からネットワークを利用してデータ移行を行いたいと報告を受けた際、初めての試みなので一瞬の迷いがありました。しかし、これまで当行におけるKVHサービス実績の信頼性と現場が綿密に収集したデータの裏付けにより採用を決断し、経営への判断も滞りなく仰ぐことができました。この決断が、今回のシステム統合プロジェクト全体においても重要な局面の1つだったと思っています。 |
「Day2」プロジェクトを統括した同行の常務取締役コーポレートサービス長の根本武彦氏と、同プロジェクトデータ移行に携わった、システム部 テスト移行推進グループ調査役 植田朝信氏、システム部 ITサービス室 運用管理グループ調査役 木元努氏、システム部ネットワークグループ調査役 矢島稔氏にKVHサービスを採用した経緯についてお伺いしました。
お客様ニーズと課題
ソリューション
導入効果
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- お客様のニーズ
社会基盤の一部として顧客への影響を最小限に留めること -
システム統合における新旧システム間のデータ移行は、確実な移行と短時間で作業を完了するというスピードが求められていました。
プロジェクト全体での命題について根本氏は、「当行は約4000万のお客様口座をお預かりしており、基幹システムはまさに社会基盤の一部になっています。銀行サービスの停止は社会的にも多大な影響を与えるため、お客様へのサービス影響範囲を最小限に留めることと確実なシステム統合を期限内に完了することが最重要の課題でした」と語ります。
また、システム統合において避けては通れないデータ移行の重要性について植田氏は、「旧UFJ銀行の千葉センターと新システムが運用される多摩センター間のデータ移行においても、システム統合作業は特定の週末に限定され、短時間での対応が求められました」と強調します。
- お客様の課題
新たなネットワーク方式でデータ移行を確実に成功させるには -
従来、大規模なデータ移行では磁気テープによるデータ搬送が一般的でしたが、プロジェクトに求められた確実性と連携スピードを高めるために、ネットワークを利用した新たなデータ移行方式が模索されました。
木元氏は、「ネットワークによるデータ移行方式は、移行時間の大幅な時間の短縮と精度の向上が期待できました。また、移行データの確認や万一の移行失敗に伴うシステム切戻しの場合も、移行作業全体スケジュールに余裕をもたらすと考えました」と語ります。
しかし、実績の少ないネットワーク方式を大事なプロジェクトで採用するには、多摩―千葉間の約70kmという長距離間で本当に所定の性能が得られるかどうかという点が課題でした。
- ソリューション
信頼性、安全性の高いKVH低遅延ネットワーク -
この課題を解決する上で、多摩のホストからネットワーク経由で千葉のストレージ内のデータに直接アクセスし、大量のデータを高速に送受信できる遠隔ファイバーチャネル接続方式「KVHファイバーチャネル専用サービス」の採用が検討されました。
矢島氏は、「当行は以前から多摩―池尻センター間でKVHファイバーチャネル専用サービスを利用していました。KVHのサービスは、安定したネットワーク基盤、シンプルな網内構成による極めて低い回線遅延、そしてホスト、ストレージがすでに装備しているインタフェースに直接接続可能であることから、本データ移行で利用するには最適な方法であると考えました」と語ります。
実際の利用にあたっては、ネットワーク方式によるデータ移行の実証を早急に行ない、事前に社内で承認を得る必要がありました。さらに矢島氏は、「KVH側が迅速にテスト環境を構築してくれたことで必要な実証データを早期に得ることができました。これにより、回線テストやシステムチューニングがスムーズに進められ、余裕を持ってプロジェクトを進めることができました」と語ります。
- 導入効果
高いスループットと安定したネットワークにより短時間でのデータ移行を実現 -
本番を迎えるにあたって、24時間の緊急駆け付け体制が組まれ、こと細かく定期的な進捗確認が行なわれました。また、万一ネットワークがダウンした場合に備えて、KVHファイバーチャネル専用サービスを含めて2ルート4本の回線が用意され、数十回の事前テストが繰り返し実施されました。
植田氏は、「本番では、KVHの低遅延かつ広帯域ネットワークは、予想を上回るスループットが得られストレージが遠隔にあることを意識しないレスポンスと品質を実感しました」と評価します。
木元氏も、「期間内の完遂が絶対のプロジェクトにおいて、ネットワークはまさに生命線でした。ネットワーク基盤が安定運用できたことにより、データ移行を滞りなく行うことができました」と語ります。
また根本氏は、「全部で5回に渡るデータ移行の間、センター間の転送が完了したかを何度も確認したのを覚えています。しかし、遅延や不具合は全く発生せずに完璧に実施できました。この成功により、プロジェクトの1つの山場を無事越えることができました」と高く評価します。
- 今後の展開とKVHに期待する点
金融機関の求めるネットワークニーズのさらなる追求を期待 -
システム統合を終え、今後同行ではセンター統合などの遠隔ストレージを必要とするプロジェクトが続く予定です。
今後の展開について矢島氏は、「本プロジェクトのように遠隔にあるセンター間のネットワーク構築においては、回線遅延値、信頼性、価格が課題となりますが、KVHのネットワークサービスはこれらの点で優れていると評価しています。今後もBCP/DRなど遠隔ストレージを必要とするプロジェクトが続きますので、KVHサービスの信頼性、低遅延なネットワークに期待しています」と語ります。
根本氏はKVHのサービスについて、「KVHのサービスは当行が初期導入した2001年から7年間、大きなトラブルもなくサービスを利用させて頂いています。安定した基盤運営がシステム運用の大前提ですから、引き続き安定したネットワークサービスを提供してください」と評価します。さらに、根本氏はKVHへの期待について、「KVHの強みは、自前の設備を基盤に安定性、高速性、合理的な価格設定、リスクポイントの少ないネットワーク構成など、金融機関の求めるネットワークニーズに特化したビジネスモデルを構築している点だと思います。これからもその競争優位を高めていただき、この分野で共に発展できる関係を続けていきたいですね」と強く語ります。
- ご導入サービス:KVHファイバーチャネル専用サービス
- 【会社名】
- 株式会社三菱東京UFJ銀行
- 【本社所在地】
- 東京都千代田区丸の内二丁目7番1号
- 【設立】
- 1919年8月25日( 大正8年8月25日)
- 【資本金】
- 11,962億円( 2009年3月末、単体)
- 【従業員数】
- 33,827人( 2009年3月末、単体)
- 【ホームページ】
- http://www.bk.mufg.jp
- インタビュー記事PDF版はこちら ⇒ 2009年 07月発行 「LightSpeed お客様事例」
掲載日:2009年7月
